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今夜はこれを聴いた

konnkore.exblog.jp

今夜はこれを聴いて寝ます。CTIジャズを中心に音楽鑑賞の感想をぽつぽつ書いていきます。

 先年、地元に根を張っていたレコード屋「山蓄」さんが倒産して、金沢のソフト事情は大変悪くなりました。駅前にタワーレコードができましたが、そう駅に行く用事もなく、駅での飲み会の時などに早めにバスに乗って行って、大慌てで選ぶということを繰り返しています。あと、車でいく距離の本屋さんの二階がゲーム主体のソフト売り場で、そこにジャズもおいてありますが、正直、管理がよくありません。結局、ほとんどネット注文画面で新譜をリサーチするということになって、最近のニューリリースの全体像がよく判らなくなりました。
 テレビはありますが、録画装置は未だにVTR、予約録画もここのところしたことがありません。という訳で、NHKの東京ジャズも観ていない。
 この年末、テレビをつけていたら、名古屋のジャス喫茶40周年記念のコンサートの模様をやっていました。ジャズ界では有名な医師の内田さんがどういう形で日本のジャズに関わり貢献したかが、これでよくわかりました。きら星のごとく有名どころが出てきたコンサート。ほとんど一曲のみなのが残念でしたが、楽しみました。
 ジャズ好きの皆さんはご覧になりましたか?
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# by konnkore | 2011-01-03 22:29 | 忙中閑話
 雑誌紹介ということで、引き続き、これもご紹介。
 オーディオの知識は、昔は「ステレオ」誌だったのですが、最近はCD付きというのにつられて、この「オーディオベーシック」誌です。でもどっちにしろ、余り関係のない高級品ばかりで、まあ、眺めて楽しむの部類です。
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今号は沖縄生録りのCDがついていました。私たちが子供の頃、デンスケが流行って、色々な音を録るのが流行りました。SLの音なんてのが代表的。それをちょっと思い出しました。ジェット機の音やモノレールの音、鍾乳洞での音なんていうのが入っています。
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# by konnkore | 2010-07-19 15:10 | オーディオ話
高校時代がから定期購読していたスイングジャーナルが休刊しました。その最終号です。これでジャズを勉強したといって過言ではありません。
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他のジャズ雑誌にどうもこれといったのがなくて困っています。今後どうすればいいのやら?
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# by konnkore | 2010-07-18 10:56 | 音楽ばなし
CDの売り上げは年々減少し、値段も古いジャズを中心に廉価盤が多くでるようになりました。もうダウンロードの時代なのでしょう。こちらは未だにアナログ派・CD派なので、廉価盤をちまちまと買っております。先日、CDに付いていた懸賞に応募したところ、もう一枚当たって郵送されてきました。自分でどれかを選べるのがいいですね。ジャズロックの古典、ハービーマンのヒット作をえらびました。ワンコードで延々とR&B風のエイトビートをやっています。これが後年、フュージョンになっていくんですね。
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# by konnkore | 2010-07-07 20:05 | その他のJAZZアルバム
レコードプレーヤーのカートリッジを新たに購入しました。オルトフォンの2MREDです。オルトフォンと言えば、MC型の高級品のイメージがありますが、これはMM型で扱いやすい。シリーズの中でも一番お安いものですが、高出力で低音がしっかりした元気なサウンドでした。ちょっとスクラッチノイズを正直に拾う感じがします。
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# by konnkore | 2010-06-20 19:15 | オーディオ話
「ラブレター」と同様の爽やかさ 

 鈴木さんの2004年録音盤。今年、廉価盤で限定再発されたので、購入。ジャケットが廉価盤統一の白っぽい小じゃれたものになっているのが残念。
 曲調は「ラブレター」と同様の爽やかな日本的叙情を感じる世界。この前のコンサートでもこの中から何曲かやっていたことを知る。さかのぼって聞いたので、本当は逆で、「ラブレター」のほうがこのCDの延長上にあるというべき。
 冒頭曲のサンシンの音色が印象的。ベースソロもほとんどなく、あってもでしゃばらず、メロディを奏でる程度。ちょっとケニーG的な部分があったりしてBGMにもいいが、しっかり聞いてもいいというところが凡百のヒーリング音楽と違うところ。渡辺貞夫や増尾好秋のゲスト陣が華を添える。

☆☆☆★

<パーソネル>
鈴木良雄(b) 野力奏一(p) 井上信平(fl)他

<録音>
2004年5,6月
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# by konnkore | 2009-09-22 12:06 | 日本のJAZZ
金澤ジャズスクエア2009に行ってきました。今年のメインは、マンハッタンファイブというグループ。井上智(g)率いるビブラフォン入りのクインテットです。注目は二年ぶりに生を観る海野雅威 (Piano)。主役でないため、活躍の機会はそれなりでしたが、コンサート後、彼のCD[マイ・ロマンス」にサインをして頂きました。こんなに早く日本に戻ってくるとは思わなかったとのこと。また、ニューヨークに戻るそうです。頑張って世界に羽ばたいてほしいものです。
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# by konnkore | 2009-07-16 23:59 | 日本のJAZZ
 全然、更新していません。
 CDは買っているのですが、地元の大手ショップがCDの売れ行き不振で潰れるなど、気軽にエサ箱つついて掘り出し物をみつけるというような楽しみもなくなりました。今は、ネットショッピングです。
 ということで、このブログ死んでいる訳ではありませんよという言い訳でした。
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# by konnkore | 2009-06-28 19:29 | 忙中閑話

大坂昌彦のクラブギグがそのままパッケージ

 人気ジャズドラマー大坂の7年ぶりのCD。広島のジャズクラブでの年末ライブ盤である。海野がピアノで参加ということもあって購入。かつて、ジャズクラブ「ボディ&ソウル」「NARU」で二回生演奏を聴いたことがある。彼のドラムは、単調なリズムキープ型とは正反対の、技を繰り出すタイプで、自己主張が強い訳ではないのだが、存在感がある、という叩き方をする。それが新鮮で個性的な感じに映り、引っ張りだこドラマーになった。音楽ジャンルの適応力も抜群で、オーソドックスから前衛風まで違和感なく溶け込む。
今回、じっくり彼の叩き方に耳を傾けたが、エルビン・ジョーンズの叩くポリリズムの影を感じた。ライナーでもエルビンのことに触れているが、意識した意図的取り入れのようだ。
 海野の本質は楽しいスイング系にあると思っているので、ここでの演奏は、いつもよりシリアスな演奏を続けているように感じる。それでも、「セント・トーマス」では持ち前のウイットが表に出て楽しいし、ラストの「自由の讃歌」も彼らしい。
 ライブ感を出すため、わざとリハーサルもしなかったそうで、クラブでジャズを聴いている感じは抜群に出ているが、CDは何度も聴く。このあたり、ちょっと手探りしているなといった一瞬があったりして、それもジャズと思う人もいるかもしれないが、個人的には好きではない。もっと細かく打ち合わせがあったほうが完成度は高まったはずである。(2008.8.13)

☆☆☆★

<曲>
1.「Cherokee」 2.「Afro Blue」 3.「Isfahan」 4.「ESP」 5.「Dear A」 6.「Remember Hymn」 7.「St. Thomas」  8.「Hymn to Freedom」

<パーソネル>
大坂昌彦 (Drums)
安カ川大樹 (Bass)
海野雅威 (Piano)
小池修 (Sax)

<録音>
2007年12月
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# by konnkore | 2008-08-12 10:09 | 日本のJAZZ

女性ボーカルアラカルトのような

 青山のジャズクラブ「ボディ&ソウル」が、自己レーベルを立ち上げ、自分のところのライブをCD化しはじめたと思ったら、第一回の3枚が出て以来、音沙汰なし。頓挫していた。
 今回、「スイングジャーナル」の最新号(8月号)に新譜レビューが載っているのを見つけ、店のHPで、通常のCD店にて購入可能とあったので、長年利用しているショップで注文する。どうやらインディーズ扱いらしい。前回の通販形式の会社の対応がよくなかったので乗り換えたのだろう。一週間ほどで届く。今回から通常のプラケースになっていた。
 このCD、文字通り、お馴染みの曲、女性ボーカル一人1曲で6曲、箸休めにピアノトリオで2曲という構成。日本の女性ボーカルアラカルトのようである。しかし、歌い手は変われど「ボーカル+歌伴トリオ」のステージを1セット聞いた感じをうまく残している。家で東京のジャズクラブの雰囲気を味わうのにもってこいのCDかもしれない。お酒に女性ボーカルはよく合う。
 伊藤君子とチャリート以外は、実は、はじめて聴くお声である。与世山澄子、鈴木道子は大ベテランらしい声色。私は、リレット(vo)なる人の「シャレード」が新鮮だった。(2008.8.3)

☆☆☆☆

<パーソネル>
 伊藤君子(vo) 大石学(p) 安カ川大樹(b) 大島洋(ds)
 Lileth(vo) 秋田慎治(pf) 吉田豊(b) 大島洋(ds)
 秋田慎治(p) 安カ川大樹(b) 加納樹麻(ds)
 鈴木道子(vo) 鈴木良雄(b) 海野雅威(p) セシル・モンロー(ds)
 WOONG SAN(vo) 鈴木央紹(ts) 秋田慎治(p) 安カ川大樹(b)小山太郎(ds) 荻原亮(g)
 大口純一郎(pf) 米木康志(b) 原大力(ds)
 Charito(vo) 市川秀男(p) 井上陽介(b) 大島洋(ds)
 与世山澄子(vo) 野力奏一(p) 安カ川大樹(b) セシル・モンロー(ds)
<録音>2007年4月~2008年2月
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# by konnkore | 2008-08-03 12:52 | 日本のJAZZ
自然の風景が眼前に広がるような音楽

 昨年に引き続き鈴木良雄(b)のコンサートを聴いた。今度は「BASS TALK(ベース・トーク)」。以下、まず、コンサートの印象を日記から抜粋。

 「昨年のスイング・ジャズから、一転、フルートを中心としたナチュラルな曲調が続く。リーダー鈴木の書く曲は、タイトルにマッチした愛らしい口ずさめそうな曲ばかりで、まず、その主旋律で聴かせた。ベース・ソロも曲想に寄り添ったメロディックなもの。自然の中で育った彼の感性がよく出ていて、個性は今回の方がはっきりと感じられた。
 メンバー中、フルートの井上信平は、以前、小野リサのコンサートで聴いたことがある。あの時も、金沢に親戚がいるという話をしていたので、同一人物だと気づいた。
 野力奏一(p)は、渡辺貞夫の番組でよく演奏を聴いていて馴染みがある。
 岡部洋一は、マルチ打楽器奏者で、しまいに「ビリンボウ」まで持ち出した。ボサノバの曲で聞いたことはあるが、生でこの南米の楽器を聞くのは初めて。」(2008.6.28)

 演奏終了後、会場でCDにサインして貰ったのも去年と同じ。今年は岡部さんにも……。
 家に帰って聞いたこのCDも、コンサートと同じ印象。ゴリゴリとは正反対の爽やかで抒情的な音楽。封筒をあしらったシンプルなジャケットも素敵である。
 後、NHKの「セッション2008」(7月13日放送)でも同グループの演奏を聴く。鈴木さんの冗談まで一緒だ!!(2008.8.3)

☆☆☆★

<パーソネル>鈴木良雄ベーストーク 
 鈴木 良雄(ベース) 
 野力 奏一(ピアノ)
 井上 信平(フルート)
 岡部 洋一(パーカッション)
<録音>2007年6月
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# by konnkore | 2008-08-03 11:59 | 日本のJAZZ

破格な舞台で

 海野のメジャーデビュー盤である。ニューヨーク録音、ベースにジョージ・ムラーツ、ドラムにジミー・コブという大ベテランを迎えた新人破格の超豪華盤になっている。
 生演奏を聴いて、逸材という印象を持っていた上、師匠、鈴木良雄(b)のCDでも大活躍だったので、大いに期待して聴いた。
 冒頭のモード曲「マイルストーンズ」が軽快でいい感じ。コブは八十歳近いのに元気一杯である。以下、得意の歌物が続く。
 全体として悪くないのだが、若干の不満が残った。サイドマンは言うまでもなく手堅いし、彼のピアノもよくスイングしている。ただ、どうも一体感が不足している。練りあげた感じがしない。顔を合わせたその日に録音するという一発録音の弱さが出ているように感じた。レギュラー・トリオで気心がしれた鈴木盤の高密度には及ばない。また、本人もちょっと気後れして遠慮してるのではないだろうか、もっとのびのびしていてもいい。
 ということで、佳盤ではあるが、今後に期待という面もあり。
 海野をリーダーにした鈴木トリオのライブ盤なんていうのが出たら本領発揮になるのではないか……。(2008.6.8)

☆☆☆☆

<パーソネル> 海野雅威(p) ジョージ・ムラーツ(b) ジミー・コブ(ds)
<録音>2007年7月
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# by konnkore | 2008-08-03 11:27 | 日本のJAZZ

ちゃんと商売を考える人がいる

 これだけあちこちのライブハウスやクラブでライブをやっているのだから、その音楽を手軽に聴く手段はないのだろうか、できればネット配信によるダウンロードではなくCDでと思っていたら、昨年暮れ、青山のジャズクラブ「ボディ&ソウル」が、自己レーベルを立ち上げ、自分のところのライブをCD制作ネット販売会社経由で出し始めた。
 発売された三枚とも、数グループ分の演奏が混在して一枚になっている。これは所属レコード会社との契約の関係からなのだろう。プラケースを廃し、薄い半折りの紙にして、送料の軽減をはかるなど新機軸も取り入れて、斬新な感じである。
 届いた「3P」は、去年聴いた鈴木良雄(b)トリオの演奏(三曲)を含む三グループの演奏。私は海野雅威(p)目当てである。他に秋田慎治トリオ三曲、大石学トリオ一曲。一粒で三度美味しく、行ったことのあるジャズクラブなので、お店の様子も彷彿とされて、大いに楽しんだ。
 しかし、鈴木の三曲のうち「フリーダム・ジャズ・ダンス」だけは十八分の長尺で、直接クラブで聞いているにはいいのだろうが、CDとしてはちょっと冗漫な気がした。通常のクラブギグと計画されたライブ・レコーディングとでは、やはり、微妙に違う。そのあたりは難しいところ。
 こんなのがあったらと思っていたことをちゃんと商売にする人がいる。目の付けどころが素晴らしい。
 ただ、事務処理はトラブル続き。入金確認もなく変に催促をしたものだから、重複して品物が届き、その返品手続きも1か月近く放置されるなど対応は今ひとつ。発売も最初に出て以来、沙汰止みになっている。今後、スムーズに離陸していくことを期待したい。(2008.6.8)

☆☆☆☆

<パーソネル> 秋田慎治(p)トリオ、鈴木良雄(b)トリオ、大石学(p)トリオ
<録音>2007年6月~8月
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# by konnkore | 2008-06-08 07:21 | 日本のJAZZ

リリカルで落ち着いたジャズが楽しめる

 今夜聴いたのは、CTI傍系レーベル、サルベーションの一枚、ニューヨーク・ジャズ・カルテット(NYJQ)「イン・コンサート・イン・ジャパン(IN CONCERT IN JAPAN )」(salvation)。林檎にカミソリがささっている印象的なジャケット。
 クリード・テーラー以外の者がプロデュースする場合に作られたレーベルで、これは演奏者ロン・カーター自身のプロデュースになる。1975年、郵便貯金ホールでの実況録音。
 日本のキングレコードが録音し、ルディ・バン・ゲルダーはリミックスのみ担当しているので、いつもの録音と音質的に違う。
 音楽的にはオーソドックスなジャズである。この当時、アコーステックなジャズの見直し機運が高まっていて、ロンも、七十年初頭に時々弾いていた電気ベースを完全に止め、アコーステックに専念するなど意識が高まっていた時期であった。CTI自体もアコーステック路線を積極的に推し進めていこうとしていたので、急遽、極東で録音することとなったようだ。
 「リトル・ワルツ(Little Waltz)」はリリカル、「ウェル・ユー・ニー・ドント(Well You Needn't )は中では一番華やかでパワフルな演奏で、B面「イントロスペクション(Introspection )は上品なピアノソロ、「地中海の景色(Mediterranean Seascape)」は異国的なメロディが印象的な曲である。
 ウエスはフルート、ソプラノと持ち替えての手堅い演奏で、全体的にクラシカルな雰囲気が漂うのはハナのピアニズムの個性の影響か。
LPを買った当時は、CTI系にしては音楽的に冒険のない演奏なので、物足りなく思った盤だったが、今聴くと、衒いのない落ち着いたフォーマルなジャズという感じで、なかなかどうして良い感じである。
 なお、CTIデイスコグラフィーによると、日本非発売の3月録音曲目異同盤があるらしい。同ツアー中の別日録音盤かと思われる。コンプリート化が望まれる。(2007.12.17)
 
☆☆☆☆

<録音>1975年4月
<パーソネル>Frank Wess (ss,f); Roland Hanna (p); Ron Carter (b); Ben Riley (d).
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# by konnkore | 2007-12-18 04:32 | CTI
 何十年と使っている古い機械が多い。端子もくすんでいる。
 そこで、ご近所の家電量販店に寄ったついでに、接点復活剤セット(オーディオテクニカAT6022)を購入した。ミニスプレー式、付属の棒に液をつけて端子を磨くもの。
 部屋の中央にゆったりとオーディオを置く専用ルームで聴いている訳ではない。居間の壁にくっつけてラックの上に置いてある。壁との間は埃だらけ。そこを覗き込んでの作業となって、なかなか大変だった。
 感想。少しくすんでいる程度の端子はそれなりの効果もあるが、完全に酸化し、表面がざらついているようなものは、もう、どうにもならない。
 ま、当たり前か。(2007.12.05)
 
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# by konnkore | 2007-12-08 18:34 | オーディオ話
ブラジル伝統音楽に目を向けた作

 今夜聞いたのは、アントニオ・カルロス・ジョビンのCTI作。
 私は、1973年、デオダートの「プレリュード」以降CTIレーベルを知ったくちで、実際に意識してLPを買い集め始めたのは75年以降なので、独立最初期のCTIを同時代では知らない。そのため、後膨大になるCTIの諸作の中では、このアルバムはちょっと異色のように感じていた。他はジャズ界のスター奏者ばかりである。
 しかし、後から見ると、ヴァーブ、A&M時代からクリードがプロデュースを続けた盟友であり、独立してすぐに専属に迎えたのは当然の成り行きで、レーベル3作目でジョビン登場ということになった訳である。ただ、彼のCTIはこの一作のみ。
 デオダート編曲ということで、全体の雰囲気は「波(Wave)」(A&M)の延長線上にある。特色は、ブラジルのボサノバ以前の伝統的な音楽を取り入れていること。有名な「ブラジル」を取り上げたり、その名もズバリ「ショーロ」という曲があったりする。そうした民族的な音楽を、瀟洒なアレンジを施して、米国マーケットに紹介するというところがこの盤の眼目のようである。だから、ボサノバ雰囲気ではあるのだが、厳密な意味でのボサノバ・リズムはあまりない。なお、サンタナの「キャラバンサライ」で有名になった「ストーンフラワー」のオリジナルが収録されていることで一部ファンには有名である。

 彼は、もちろんジャズ演奏家ではない。アドリブは出来なかったそうで、電気ピアノのアドリブ風フレーズもすべて、ストックフレーズだという。だから、ヴァーブ・A&M時代を含め、彼のアルバムは、ジャズ的にみると少々かったるい。よく判っているアレンジャーが補助し、折々、ジャズ・プレーヤーのソロを入れてと、全体を整える必要がある。ジョビンのクリードがらみの諸作を聴くと、そんな計算されつくしたプロデュースぶりが光っている。
 ブラジル音楽のことをあまり知らない時期に、CTIだということだけで、ジョビンのこの盤を買ったので、やっぱりかったるいな思ってあとあまり聴いていなかったのだが、ボサノバを聴くようになってから改めてこれを聴くと、先ほど言ったこの盤の個性や位置がはっきり判って面白かった。
 当たり前のことだけど、なんと言っても彼が作ったメロディが素敵である。サンタナならずとも、多くのミュージシャンは、彼のアルバムを常に注目していたのではないだろうか。「この曲をオレがやれば」という気持ちが湧くはずである。(2007.11.29)

☆☆☆★

<録音>March 16; April 1970
<パーソネル>Urbie Green (tb); Hermeto Pascoal, Jerry Dodgion, Romeo Penque (f); Ron Carter (b); Antonio Carlos Jobim (p,g); João Palma (d); Eumir Deodato (arr,cond).
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# by konnkore | 2007-12-04 01:11 | CTI

大物トリオの名人芸

 今夜聴いたのは、前回の勢いで、また、チック。
 ここのところ毎月配給されている「ピアノ・トリオ・シリーズ」の第2弾。先月の新譜である。
 第3弾の「ビル・エヴァンスに捧ぐ」のドラマー、アイアートが、名手ジャック・ディジョネットになったトリオ。メンバーを聞いただけで、第3弾より落ち着いた演奏であることが予測できる。平均年齢は高い。2006年のライブ録音。
 今回は、タイトル通り、ジャズの帝王マイルス・デイヴィスのトリビュート作品である。「ソーラー.(SOLAR)」「マイルストーンズ(MILESTONES)」「ウォーキン(WALKIN')」とマイルスゆかりの曲が並ぶ。ライナーによると、エディ・ゴメスもレギュラーではなかったが、共演歴があるという。
 ストレートでメロディを弾いて、先テーマと後テーマの間に順番にソロ廻しがくるといったオーソドックスな形式からは完全に離れていて、テーマの断片が散りばめられてその曲と判るといった曲調が多い。但し、そればっかりなので、せめて「マイルストーンズ」あたりは、もう少しストレートにやってほしかった気もする。わざわざ曲をぐずぐずに崩すのは、時には新鮮だが、時にはそれが煩わしいと感じる。
 それぞれが名人芸だが、急遽、揃った3人ということで、キースのスタンダーズのような、阿吽の呼吸の音の溶け具合といった面は希薄で、お互い手探りで曲の落としどころを探っているような部分がある。スリリングな反面、何度も聴く味わいには欠ける。
 録音のせいか、今回はエディのベースはちょっと引っ込んでいる音になっている。ソロの時に、エディは、時々、ユニゾンで口三味線をしているのが、正直、かなり五月蝿く、興を削ぐ。「アンタはキースか」の気分である。
 もともと、コンサートの3人だけの全体演奏時間が短かったらしく、このCDでも、あっという間に終わる。LPにプラスアルファ程度の収録時間である。もう2曲くらいはほしかった。
 このため、全体として、ちょっと呆気ない感じで終わる。名人3人寄れば、このぐらいの演奏にはなるけれど、それ以上にはならなかったという演奏である。(2007.11.30)

☆☆☆☆

<パーソネル> チック・コリア(p)、エディ・ゴメス(b)、ジャック・ディジョネット(ds)
<録音>2006年1月
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# by konnkore | 2007-11-30 22:32 | ストレッチ
久々のアイアート節大爆発

 今夜聴いたのは、出たばかりの新譜。
チック・コリアの「ファイブ・トリオ・シリーズ」のプロジェクトの中で最も注目したのは、アイアートがドラムを叩くこの盤(シリーズ第4弾)。2006年、ボストンでのライブ。
 カモメのチックを今聴いても新鮮に感じる理由として、アイアート夫妻が醸し出すブラジル・フィールがある。アイアートのジャズの語法に囚われないユニークなドラミングや、遠くの方で聞こえるフローラ・プリムのボーカルがなかったら、電化導入初期の素朴なジャズの要素ばかりが前面に出てきて、古びて聞こえてしまうはずである。まず、彼のドラムが堪能できる盤の筆頭がこのチックの出世作である。
 その他、ジャズファンにはあまり有名ではないが、実はアイアート好きにお薦めの盤がある。それは、サンタナの「不死蝶」(CBS)。B面後半に、サンタナ版リターン・ツウ・フォーエバー(RTF)といった趣のインスト曲が2曲があり、アイアートはカモメと同じ調子のドラムスを叩いていて、大いに盛り上がる。そしてエピローグに、今度は彼のパーカッションソロが現れ、静かに幕が閉じられるのである。(冒頭も彼のソロから始まっていて、コンセプト・アルバムっぽい作りになっている。)
 今度の新譜、エディ・ゴメスがいて、「ワルツ・フォー・デビイ(WALTZ FOR DEBBY)」をやっているので、日本題ではビルへのトリビュートがアルバムコンセプトであるかのような扱いになっているが、それよりも、アイアートとの再会セッション、RTF再現がメイン・コンセプトである。
 本当に久しぶりに聴く彼の演奏なので、もうヨレているのではないかと心配していたが、まったくの杞憂であった。
 冒頭のスタンダード「ウィズ・ア・ソング・イン・マイ・ハート(WITH A SONG IN MY HEART)」こそ比較的オーソドックスに叩いていて、おや、全編この調子かなと思ったが、なんの、2曲目「500マイルズ・ハイ(500 MILES HIGH)」で、例のガラガラ原始時代風パーカッションと雄叫びをやり始め、「デサフィナード(DESAFINADO)」の前には長々とお喋り、曲本編ではボサノバ・ボーカルまで披露と、もう、リーダーを喰っての個性大爆発である。CTIファンの私としては、久々に、70年代にさんざん聴いたアイアートのあの演奏が、ほとんど変わらずに出てくるので、ニヤニヤしながら、楽しく聴けたのだが、ジャズ純粋主義の人が聴いたら、毛嫌いするかもしれない。
 チックはこの盤では、あの頃風のエレクトリックピアノとシンセサイザーも弾いている。これが、シリーズの他の盤との大きな違い。アコースティックとの使い分けは自然で納得がいく。
 ベテランのエディ・ゴメスのベースは強靱で若々しく、あの頃のスタンリー・クラークを少し意識しているのではないかしらと思うくらい。力演。
 星が半点減点なのは、後半のメイン「サムタイム・アゴー~ラ・フィエスタ(SOMETIME AGO-LA FIESTA)」が思ったより盛り上がらなかったため。
 原タイトル、「The Boston Three Party」は、どこかで聴いたフレーズだなと思っていたら、ライナーで「ボストン茶会事件(The Boston Tea Party)」のもじりだとあった。ああ、そうだった、米国独立のきっかけになったボストン市民による紅茶の港湾投棄騒動のことではないか。もしかしたら、高校の「世界史」以来、四半世紀ぶりに聞いた言葉かもしれない。チックさん、うまい。洒落ている。(2007.11.25)

☆☆☆☆★

(パーソネル)チック・コリア(p)エディ・ゴメス (b) アイアート・モレイラ (ds)
(録音)2006年4月 
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# by konnkore | 2007-11-25 08:22 | ストレッチ
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 これまで、枕頭のミニコンポのスピーカーには、円形ゴムに10円玉を数枚挟み込んだ手作りインシュレーターを使っていた。十五年近く前のお手軽工作である。そのゴムも劣化して硬くなっていた。
 今回、せっかくだからこっちのほうも対策をしようと、今度は既製品を買ってみた(オーディオテクニカAT-6099)。上部底部はゴムで中心部は金属の、これも、どちらかと言えばソフト系発想の製品である。
 コンポはカラーボックス横置きの上に載せている。その載せ板に手を置くと、これまでは振動が伝わっていたが、それがぐっと少なくなった。それははっきりと判った。音的には、微妙な変化だが、高音域がすっきりとした印象がある。反面、低音は出るようになったが、多少ボアボアした。
 もともとこのコンポ(ケンウッドの「アフィーナ」)はバーゲン投げ売り品。今回買った製品は、既製品のインシュレーターの中では安価な部類だが、本体比を考えると、なかなかに高級な音響対策となった。(2007.11.24)
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# by konnkore | 2007-11-24 20:05 | オーディオ話

  以前よりも大きな音量でステレオを聴くようになったので、階下の住人の迷惑にならないようスピーカーを持ち上げた方がよいということになった。ネットで製品を物色したが、そのかましもの、インシュレーターの高価なのには驚いた。黒檀の小さな木のブロックで一万円近く、鋳鉄の小さな塊は何万円もする。
 そこで、ホームセンターに行って重そうな角材を選び、八つに切ってもらった。そして、その上に防振ゴムを置いてスピーカーを載せた。合計二千円程度のお手軽対策である。床の振動はこれで減ったと思う(本当のところはよく判らない)。
   ただ、ゴムの上に載ったので、筐体自体はフロート状態となり、音はソフト傾向になった。少し低音がぼんやりしたような気がする……。
 昔、挟み込むものはブチルゴムなど、ソフト系素材が主流だったが、今は音の締まりを求めて、専門品は硬いものが多いようだ。考え方が変わってきたのだろう。
 今回の工作、音的にはマイナス方向だったような気もする。ご近所対策とオーディオ対策は、どうやら両立しないようである。(2007.11.20)
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# by konnkore | 2007-11-21 21:12 | オーディオ話
心地よいピアノトリオの傑作

 今年6月24日(日)のNHKーFMの生録番組「セッション2007」を聴いて、上手いピアニストがいると舌を巻いた鈴木良雄(b)トリオ。今回、こちらで、女性ボーカリスト、ディー・ダニエルのバックという立場ながらコンサートがあり、行ってきた。鈴木の演奏は、派手さはないが堅実で歌心溢れたソロをとる人であった。
 注目のピアノは海野雅威という今年二十七歳の若者。お若いのにレッド・ガーランドあたりを彷彿とさせるスインギーな演奏を披露して皆を唸らせた。ちょっと昔風な演奏をするかと思えば、ファンクネス溢れる演奏も難なくこなす。時に手を交差して右手で低音部を弾いたり、指を立てて滑らしたりと技巧的な運指があって、ピアノの奏法をしっかり教育として学んだ人という印象を持った。あまりに上手すぎて、ちょっと完成され尽くしているようにも思えるが、米国に武者修行に行くそうなので、どう変化していくか、注目である。
 実は、放送を聴いた後に、このトリオの新譜「フォー・ユー」(ONE)を買いに走ったのだが、地元CDショップには見あたらなかった。タモリらが発起人になって発足した「ONE(ワン)」というレーベルの第1弾なので、流通が今ひとつなのかもしれない。そこで、このコンサート会場で購い、演奏後、チンさん(鈴木氏)にサインしてもらった。ジャズマンにサインをもらったのは生まれて初めてだった。

  で、今夜聴いたのは、そのCD。サインを眺めながら……。
  ギターの増尾好秋がやっているNYのスタジオ録音、録音自体は昨年の6月。一曲目「愚かな私(What kind of fool am I)」は、コンサートでも冒頭に演奏され、放送でもやっていたスタンダード。鈴木が主旋律を弾くベーシストのCDらしいオープニングで、メロディが実にチャーミングな曲である。冒頭に相応しい出来。その他、ジョビン、ガーシュイン兄弟、ロジャース~ハート作などのスタンダードを中心に、鈴木のオリジナル2曲が混ざる構成。
 このトリオ、海野を世に出すのも大きな目的のようで、ジャケットにも「フューチャリング海野雅威」とわざわざ書かれている。演奏もピアノ中心で、リーダーはでしゃばらない。ピアニストのリーダーアルバムといっても判らないくらいである。全編、スインギーで心地よく、ピアノトリオの理想的な形のように思える。今年の日本人ジャズCDでナンバーワンではなかろうか。最近、私はこればかりかけている。

 去る11日(日)、NHKーFM「セッション2007」で、今度は、私の聴いたコンサートがそのままパックになっている「ディー・ダニエルズ(vo)+鈴木良雄トリオ」のライブが流れた。リーはそこで鈴木のことを「ナショナル・トレジャー(国宝)」だと紹介していて、ちょっと笑いが起こっていた。いくらバック務めてもらっているにしても、それは、ちょっと持ち上げすぎかも?
 録音もいい。最近、オーディオの聞き比べをする時は、このCD一曲目のベースソロを使っている。(2007.11.15)
 
☆☆☆☆☆

(録音)2006年6月
(パーソネル)鈴木良雄(b) 海野雅威(p) Cecil Monroe(ds)
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# by konnkore | 2007-11-15 20:22 | 日本のJAZZ
その後、買ったのは、レコード盤に載せる重石。スタビライザーという。色々調べて、古くからある定番のもの(オーディオテクニカAT618)にした。高級品は驚くほど高いが、安価なもので充分ということで、これを選んだ。
 手にとっての第一印象は、思ったより重いということ。高級機ならいざ知らず、標準機なので、回転が落ちるのではないかと危惧したが、大丈夫だった。
 載せるとレコードの中央、レーベル部分が微妙に沈む。これで盤自体の振動を押さえこもうという発想で、実によく判る振動対策である。ただ、盤を裏返す毎に載せ直さねばならず、時々忘れる。クセをつける必要を感じた。
 音はほんの少し締まる。どうせ変化など私の耳では判らないだろうと思っていたので、変化が判っただけでも嬉しかった。
 この他、LPレコードの外袋(ナガオカNO-108-3)もネット通販で見つけて同時に購入。傷んで白っぽくなっていたビニール袋と交換する。ビニールが新しいとLPが新鮮に映る。まだ売っていて助かった。(2007.11.13)
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# by konnkore | 2007-11-14 05:27 | オーディオ話
 家にあるLPを死蔵させないという消極的な発想で、標準的な入門機種のLPプレーヤー(コスモテクノDJ-4500)を買った今年。最近、アナログを聴いていなかったので、音には期待していなかったのだが、存外、音が良い。スクラッチノイズさえ気にしなければ、CDの金属的な音より余程耳触りがいいように感じた。
 そこで、もっといい音で聴くには、アナログの場合、工夫が必要、大金をかけずにオーディオの改善を試みようと考えた。
 まず、情報収集。久しぶりにオーディオ誌を読むようになった。昔からある「ステレオ」誌他。「アナログ」という雑誌も出ていることを知る。昔と変わらないなと思う部分と、今はこうなんだと思う部分がある。
 次に、夏、秋葉原に行って、大型店のハイエンドオーディオ・コーナーを視察した。もちろん、高級機は買わず、チマチマとレコードスプレー(ナガオカ562)とレコードクリーナー(オーディオテクニカAT6012X)をご購入。しめて二千数百円也(汗)。
 昔のスプレーに較べて、きつい匂いの香料が押さえられ、性能も上がっているようだ。以前は、スプレーをしてクリーナーで拭き取っても、盤に埃が残ってうまく取れなかったものだが、今はしっかり取れる。クリーナーも、受け皿のエッジに簡単な埃取り装置がついていて、なかなか便利である。これで、片面終わったら針は埃だらけということがなくなった。
 しかし、嫌ほど聴いたのに思ったよりノイズがないと思う盤もある一方、ほとんど聴いていないはずの盤でも、全編、バチバチいうものもある。一時期、いい加減になっていたので、傷んだ針を通してしまったのだろう。残念である。
 再入門で新鮮に映っているオジサンの、オーディオ初歩の初歩といった感じの報告だが、今後とも、時々、こうした話題も入れたいと思う。お付き合い下さい。(2007.11.11)
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# by konnkore | 2007-11-13 05:37 | オーディオ話

中途半端なコンセプトが災い

  第三回、今夜聴いたのは、フレディ・ハバードつながりということで……。
  2枚組7曲で出たCBSソニー「ライブ・イン・ジャパン」シリーズの抜粋3曲1枚盤。1975年録音。このシリーズには他に、同時期の来日を掴まえて録音したマイルス、ハンコックのライブがある。
 演奏は、オーソドックスなトランペットとテナーの2管編成にパーカッションを加えた六重奏団。一言で言えば、ハードバップ・イディオムを今流行りのフュージョンにまぶしてやりましたというようなサウンドである。基本的にバップ臭いユニゾンのテーマとソロが続くのだが、ピアノとベースがエレクトリックなのと、コンガが活躍して4ビートではないところはフュージョン風。ハバード自身は頑張っているのだが、音楽コンセプトがまったく中途半端なので、当時から古くさい感じがしたものだ。今聴いても印象は変わらなかった。ハンコック盤など今聴いても飽きない新鮮さを保っているので、偉大なるソリスト、イノベーターにあらずというところかもしれない。現在まで、CDにも翻刻されていない。
 最近、現地のジャズクラブで彼を見かけた日本人のブログによると、酒のせいか薬のせいか、声はダミ声で、やはり唇が割れていたそうだ。あっちこっちでバリバリ吹き続け、結局、トランペッターの命の唇を痛めてしまったのだろう。そのクラブでは偉大なるレジェンドが来ているという扱いで紹介を受けていたそうだ。(2007.11.10)

☆☆☆

1975年3月
フレディ・ハバード(tp) カール・ランドール(ts) ジョージ・ケイブルズ(p) カール・バーネット(ds)ヘンリー・フランクリン(b)バック・クラーク(per)
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# by konnkore | 2007-11-10 20:06 | コロンビア(CBSソニー)
スインギー・キース

  第二回、今夜聴いたのは……。
  キースのCDを新譜の段階で買ったのは初めてではなかろうか。家にあるのはLPばかり。CD時代になってからは買い損ねたものを買い足したくらいで、ここ二十年近くご無沙汰であった。新進気鋭の頃は熱心に聴いていて、この3人組、所謂スタンダーズも初期の頃までは買っていたが、それ以降、買わなくなった。大体、「スティル・ライブ(Still Live)(邦題「枯葉」)」(ECM)あたりまで。ビル・エバンスを本格的に追求し始めて、そっちのほうにいったということもあるけれど、ちょっと食傷したのかもしれない。今回、音楽雑誌どれ見ても絶賛の嵐だったので、たまには、という感じで買ってみた。
  スタンダードやジャズ有名曲が並んでいる上、彼らにしては比較的短く一曲をまとめているので大仰しくない。本人が「最もメロディックに、スインギーに」と言っているように、急速調の曲はハードバビッシュにドライブするし、スロー曲はあくまでも美しい。また、「ファッツ・ニュー」のソロでは「バードランドの子守歌」のメロディを引用をしたりと、意外なほど、普通のピアノ・トリオの地平で演奏している。途中、ラグタイム調の古風な演奏が1曲のみならず3曲も続いて、これも驚いた。コンサートのアクセント以上の役割を負っているようだ。
  全編、相変わらず、ジャックのドラムは新鮮且つ繊細である。もちろん、キースの蝦蟇蛙踏みつぶしたような呻き声も変わらない。
  中ではタイトル曲が出色の出来。ビル・エバンスの名演があるので、これまで故意に取り上げなかったそうだが、小出しに断片を織り交ぜながら進み、最後にストレートにテーマを奏し、愛らしくエンディングを迎える曲構成が心憎いばかり。まず、このCDではこれである。
  聴いていない時期が長いので、断言はできないが、これほど判りやすいキースも珍しいのではないだろうか。これまで、まず一枚というと、前述の「スティル・ライブ」(ECM)か「スタンダーズ・ライブ(邦題「星影のステラ」)」(ECM)あたりと思っていたが、これからはこれを推せばよい。
  このトリオ、今年結成25周年という。録音自体は新録音ではなく2001年で、病気復活直後の時期である。ライナー写真を見ると、あの髪モジャの若造はいい白髪のオヤジに、ゲイリーにいたっては、最早、しわしわのお爺ちゃん。仲良し爺3人組という感じで写真に写っている。記念に秘蔵音源を引っ張り出してきたキースの気持ちも判るような気がする。
(2007.11.08)

☆☆☆☆★

[パーソネル]キース・ジャレット(p) ゲイリー・ピーコック(b) ジャック・ディジョネット(ds)
[録音]2001年7月
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# by konnkore | 2007-11-09 17:34 | ECM
溌剌としたプレイが印象的なVSOPの前駆作

  記念すべき第一回、今夜聴いたのは……。
  クリード・テーラーが独立して、自己の会社としてスタートさせたCTIレーベルは、6000番台からスタートする。CTI6000はヒューバート・ロウズの「クライング・ソング」(未聴)。次がこれである。真っ赤な太陽が印象的なジャケット。
 60年代にブルーノートなどで活躍し、新主流派と目されていたハバードだったが、60年代後半、吹き込みに恵まれていなかった。CTIと契約したと聞いた多くのジャズファンは、これまでのCTIのようなストリングスの入ったイージーリスニング調の音楽を想像していたので、クインテット編成の熱い演奏に驚いて、このレコードを印象深く認識したようだ。だから、CTI時代の代表作といえば、まず、この第一作が上がる。
 今の時点で聴くと、8ビートの表題曲より、4ビートの2曲のほうが遙かに活きがよい。ハンコックの奏でるのがエレクトリックであるということ以外、まったくのストレート・アヘッドなジャズである。カーターのベースもアコースティック。のちリターン・トゥ・フォーエバー(RTF)などフュージョン・シーンで活躍する、当時、二十歳そこそこのレニー・ホワイトの4ビートもまったく違和感がなく、よくハバードをプッシュしている。
 タイトル曲は、彼の作曲の中で最も有名で、ライブなど幾つかの録音がある。中で一番フュージョン寄りの演奏だが、カーターの電気ベースは今の耳には素朴すぎて物足りない。それに対し、ハンコックの8ビートのソロは呪術的で彼の持ち味がよく出ている。スローナンバーの一曲は、ハンコックがオルガンを、ヘンダーソンがフルートを演奏しての異色のブルースである。
 総じて、40歳を過ぎたばかりのリーダーの溌剌としたプレイが印象的で、そのまま、5年後のVSOPクインテットの演奏に繋がっていく。5人編成のうち3人が重なっているので、B面のハバードのソロの折りなど、かつて愛聴したVSOPを彷彿とさせる。(2007.11.07)

☆☆☆☆★

Freddie Hubbard RED CLAY (CTI 6001)

January 27, 1970
Freddie Hubbard (tp); Joe Henderson (ts); Herbie Hancock (el-p); Ron Carter (b); Lenny White (d).
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# by konnkore | 2007-11-07 22:47 | CTI
(自己紹介) 
石川県金沢市に住むJAZZ好きの「konnkore(こんこれ)」です。このネームはブログタイトルの短縮形。実にイージーです(汗)。
 わたくし、サイモンとガーファンクルの解散期あたりから洋楽を聴き始め、70年代前半はニューロック革命にどっぷり。その後、クロスオーバーを聞き始め、70年代後半からは純ジャスも守備範囲に。そんな昭和30年代生まれの中年オヤジです。
 今回、ステレオの前で漫然と聴いているだけでなく、聴いた音楽の感想を書いていこうを思いたちました。所蔵のLPやCDはもちろん、新規に購入のCDなど、ランダムですが載せていきます。
 そうした短評に加え、「スイングジャーナル」のメガフォンおじさんよろしく、個人的に5つ星採点をしていこうかと思っています。
 今後とも、よろしくお願いします。

(CTIレーベル)
 敏腕プロデューサー、クリード・テーラーによって設立されたジャズレーベル。私は、正統派からみると軟弱に聞こえ、重要視されることのないこのレーベルが好きで、レコードも多く持っています。
 JAZZブログは多くあれど、CTI中心に言及したものは少ないようです。その紹介をしたいと思っています。
(参考WEBサイト)
http://www.dougpayne.com/cti.htm

(音盤所有ジャンル)
LP……70年代のロック、フュージョン、ジャズを中心に300枚程度
CD……ジャズ、フュージョン、ボサノバ、クラシックを中心に400枚程度
     
(オーディオ)
 古い装置を未だに大事に使い続けています。オーディオ話題も合間に入れたいと思っています。
 CDプレーヤー ティアック VRDSー20(当時、ちょっと奮発した機種)
 アンプ      オンキョー インテグラA-817XX(当時の定番機種)
 スピーカー   ローディー HS790(四半世紀前のシステムコンポのもの)
 レコードプレーヤー コスモテクノ DJ-4500(これは2007.1月購入)c0144843_5281497.jpg
 他、カセットデッキ、FMチューナー、ミニコンポなど。(以上)
  
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# by konnkore | 2007-11-05 17:46 | プロフィール